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* コバルト( Cobalt )

セーブルの青といえば濃紺の藍を指し、ミントンのブルーといえば明るい色のトルコ石ブルーをいうが、オールドノリタケの場合は前者に限りなく近い。ただ忘れてはならないのは、セーブルは王宮の絶大な庇護の下で究極の贅の追求を可能としたのに対し、ノリタケは経営と利益を視野に入れた一民窯という点である。
両者のコバルトを作品だけでなく、そういった観点から眺めることも大切ではなかろうか?18世紀初頭、マイセンが製陶用にコバルトを開発し、それが明治維新の頃にわが国にもたらされ、従来、伊万里などに使用されていた呉須(天然コバルト)にとって代わった。
オールドノリタケでは珪酸コバルトが使用され、金彩との相性がよく、その高級感と上品さからアメリカでは特に人気がある。