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* Super Deco

多種多様なオールドノリタケ・アールデコの作品の中でも、その完成度やデザインそして希少性などが一際高いものを敢えてスーパーデコと呼んでみたい。ここでは各チャプターから任意で選んだものを掲載してみた。世界に比類のないノリタケ・スーパーデコの秘められた魅惑の一端を皆さんに展観していただきたいと思う。

  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


  


    



  




      








      








   
〔Spain Collection〕


〔Spain Collection〕



   


* ラスター彩について

ラスター彩は9世紀頃メソポタミアに始まったとされているが、773年にエジプトに出土したガラス器が年代を特定できる最古のラスター彩の作例とされている。その後イラン、シリアそして13世紀にはスペインに移り、イギリスにおける近年の所謂アーツ・アンド・クラーフツ運動の復興を待つことになる。ラスターとは英語で輝きを意味するLusterからきており、光にあてるとメタリックな輝きをするところからこの名がつけられた。我国でも「光彩手」と呼ばれる。

銀や酸化銅などの金属を王水で溶解した金属顔料で絵付し、700度程度の低温で焼成すると真珠のような光沢が出る。多くはガラスや陶磁器にその彩色が施され、我国の一部の現代陶器にも試みられているが、大量の磁器にその応用が見られるのはオールドノリタケをおいて他にない。また、一般にラスター彩は酸や熱湯に大変弱いとされるものの、頻度にもよるが日常の使用に耐えなくはない。しかしながら金属顔料による毒性のために食器にはあまり適さないと言えよう。

オールドノリタケには定番のキャラメルカラーからブルーやオレンジの他、グリーンなど多くのカラフルな色が用いられている。メタリックな輝きを放つラスター彩は1920年代のモダン都市のライフスタイルや時代の感性を見事に具現する格好の彩色法だったわけで、ノリタケがこれを積極的に磁器に応用したことは大いに評価されてよい。ノリタケアール・デコのもう1つの魅力がここにある。