オールドノリタケ
と鳥達- ガチョウ
と ダチョウ編
オールドノリタケに描かれている鳥編。今回は一寸変わった組み合わせで紹介したい。ガチョウは色々
な童話などに、出てくる比較的ポピュラーな題材の鳥である。一方ダチョウはなかなか題材にされていない.。
ところがこの二つの鳥が。。。????。。。。。
デザインを詳しく見ると
Back Stampについて
ガチョウ(鵞鳥)はガンカモ科の水鳥から作出された家禽である。
古くはエジプトの墳墓に浮き彫りが見られるように、又”マザーグース”で代表されるように、物語、
子守唄、数え唄、なぞなぞ、早口言葉など、さまざまな唄、絵本に古くから題材とされている。オールド
ノリタケもこの鳥をデザインにとりあげるのは自然の成り行きと思われる。
(但し ガチョウとアヒルは絵からだけではなかなか判断できないものが多く、今回は”ガチョウ”と判断
できるものを載せた。)
一方、ダチョウ(駝鳥)はダチョウ科の鳥である。現在はアフリカにのみ生息する最大の鳥である。
その化石はヨーロッパや中国にも発見されている。 女性の高級ハンドバックに使われたが最近は
日本でも、ダチョウ牧場など、観光やその低カローリーの肉が現代人の食生活改善のなかから、見直
されて話題になってきた。しかし、絵画などの題材として見るとなかなかお目にかかれない。他の欧米、
の陶器類にもこの鳥を題材にしたものは筆者は今まで見たことがなく、オールドノリタケでなぜこの鳥
を描いたものがあるかは最初に出会った時からの疑問である。
この二つの鳥が結びついたのはなんと、比較的新しい童話、 題して”みにくいガチョウの子”(皆さんが
良く知っている、”みにくいアヒルの子”とはちがう。) 。 くジャックは大の鳥ずき.ひょんなことから手
に入れたダチョウのたまごをなんとガチョウにあたためさせてひなをかえします.イギリス郊外の農場で,
少年とダチョウのひきおこす騒動をたのしく描きます.>というから 驚きである。 ダチョウもようやく童
話の仲間入りしたかと感心した。 このことを知る筈のない、オールドノリタケは当時まだあまり紹介され
ていなかったであろうこのOstrichを取上げひょうきんに描いているのは驚きである。
どのようなものに描かれているか?
2.どのようなものに描かれているか?
ガチョウの描かれているデザインは3種類程あるが、このシリーズは ここで紹介する
一寸変わったティーセット(デミタス?)以外はPlaque,Ash Tray及びVaseが確認され
ている。
この図柄はガチョウがひょうきんに歩く様を手馴れた筆裁きで軽妙に描いている。同じ様な
デザインがオランダ日常の風景を題材にした
ものにも、使われている。(女性が追っている
構図)マンガチックで思わず笑ってしまう。
ガチョウは、騒がしく、気性も荒く、野犬や野良猫を追っ払うことから放し飼いも多かった。今にも”ガアーガアー”といった声が聞こえて来そうである。
プラーク : 直径 25 cm
ベース 表と裏: H 20 cm
シュガー&ミルクピッチャー
象の取っ手のベース: H 21 cm
ダチョウはと言うといかにも飛べない快速の鳥の
様をなんともユーモラスに描いている。絵付け師
によってその個性?は色々でおもしろいが、当時
実物を見たことがなかったであろう彼らは、”変
な鳥”と思いつつ描いたに違いない。 特に足は写
真の実物と比べて見れば踵から着地している陶器
の図はやはり不自然である。手本となるものが少
ない当時だけに、人間の仕組みを手本に描いてし
まったものと思われる。ディズニーの”ファンタ
ジア”にダンサーとして、登場しているように、
その、動くさまはある種の踊りとして見えること
がある。大きいがなかなかユーモラスな鳥である。
一方ダチョウの図柄は主にVaseが多く、そのほかPlaqueとHumidorが確認されている。
Vaseの多くはCobaltと金彩で派手なものが多い。ここで紹介しているVaseの一つ
は象の頭の取っ手と底には像の足がついた形状のものである。
ティーポット: 10.5 cm
出典:岩波書店
ブックサーチャー
わっせ、わっせ 走れ、走れ
わい、わい なんだ なんだ
文責: 水弘