* タペストリー(Tapestry)について
最近タピストリーという記述を見るがやはり日本語ではタペストリーというのが一般
的であろう。
オールドノリタケの中で最も入手が難しいアイテムの1つである。
ノリタケミュージ アムに一点も展示されていないことからもその希少性を窺い知ることができる。
生地の表面が柔らかなうちに麻布を張って焼成すると布は焼失し、布目がついた素
焼き生地ができる。
そこに風景や花などを絵付けしてゆくのであるが、このキャンバス地のような質感が
まさに絵画的な演出を醸し出す。ノリタケのタペストリーは粗い目と細かい目の2つ
に大別できジュールを併用したベースなどが見られる。
ただノリタケの場合は布は張らずに生地に布目をつけるだけだったようである。
また、専門書にはM-Nippon印の裏印が多いとされているが、実際にはメープルリー
フ印がほとんどである。
ご覧いただくタペストリーの裏印も全てメープルリーフである。海外ではRoyal
Doulton (粗い目のものが多い)や
Bavaria の Royal Bayreuth などに、このタペストリーがよく見られるが、オール
ドノリタケのように上記のジュールを併用した手の込んだベースは見られない。
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