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ヒコーキに憧れた男のオールドノリタケ オールドノリタケにヒコーキのデザインのものがあるのを 知る人は少ない。それらを紹介する。 |
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| ある縁でオールドノリタケを収集し始めて3年程経ったとき新たに購入したJVPのGuide Bookを見てい たわたしの目に飛び込んできたのは何とWright 兄弟のFlyerのデザインのあるOld Noritakeだった。 以来ご多分に漏れず虜になったがこれらがアメリカでも所謂Rareものらしくなかなか入手出来ず、現在に 至っている。当Topicではこの所謂ヒコーキ物の解析と収集品を紹介していく。 |
| オールドノリタケに描かれている飛行機は？ どんな用途のものがあるのか？ 作成時期とＢａｃｋ Ｓｔａｍｐについて |
| 1.オールドノリタケに描かれている飛行機は？ 現在、Old Noritakeのデザインの範疇では2種類の機種が発見されている それらはWright兄弟のModel AとHurbert LathamのAntoinette IV と思われる１９０８−１９０９年頃の飛行機である。 １） Wright兄弟のWright Model A   North Carolina海岸沿いの砂丘地帯であり、広漠とした何の変哲もない場所、 Kitty HawkはまぎれもなくWright兄弟が1903年12月17日に Flyer １で初飛行 した場所である。 当時アメリカではこの飛行を信じるものが少なく、又飛行機のビジネス的 期待は少なくむしろ、ヨーロッパにおいて、各種の挑戦的かつプロモー ショナル的な賞金レースが多く企画され、Wright兄弟もフランスのLe Mans でデモンストレーション飛行を行った。(1908) この時のモデルがModel Aと呼ばれる機種でノリタケにはこのモデルが 描かれているとおもわれる。 ２） Antoinette IV   1909年7月25日英仏海峡初の横断飛行で有名を馳せたLouis Bleriotの後挑戦したAntoinette IVと思われる機影が もう一つのデザインである。 興味深いのは最初に成功したBleriot機でなくその後に試みた Antoinetteがデザインとして採用された。 1982年に船で渡ったドーバーはその白い岸壁が印象深い地だった 又この機は1910年11月7日にBaltimore上空での初の飛行を行っ ていることから、当時のニュースの報道写真等がデザイナーの 参考になったと思われる。 現在のように写真などもすぐには行き渡らない時代いずれも 絵は忠実にそれらを描写しておらず、機種を特定するのは困難 であり推測の域を出ない。 （当時の写真には良く似た機種が多く発表された。） ２．どんな用途のものがあるのか？ このデザインのものは小ぶりのものがおおく、用途も 花瓶、タバコセット、hatpin、loving Cup、Tea Tile、Wall Plaque、 Ferner、Toothpick Holder, Covered Box、Nappy、Shaving Mug などが確認されている。 他のオールドノリタケと比べて特徴的なことは ・サイズ的に小ぶりである(大きいものはない） ・金彩が施されたものはない ・飛行機は Wright Flyer A と Antinonette の 二種類 ・背景は荒野の中を川が流れているもの(鳥が飛んでいるものも多い） である。 現存するものが少ない所謂Rare物であり日本ではコレクターが少ないせいも あり種類，数ともに少ないと思われる。ここでそれらのいくつかを紹介する。 Vase   Plaque & Tray   Ash tray & Tabaco Holder   Hatpin Holder  ３．作成時期とＢａｃｋ Ｓｔａｍｐについて このデザイン物がつくられた年代を検証すると、１９０３年の初飛行を アメリカの世論は懐疑的にとらえており一方欧州ではこの空飛ぶ機械への 思い入れが強く各種の賞金による、プローモーションが盛んに行われていた。 1908年のW.WrightのLe Manのデモンストレーション、1909年のBleoriotの 成功も大きな話題となり、１９０９年は飛行機が実用に向けて認知された年 と考えられている。又ヨーロッパでのプロモーショナルな懸賞レースに触発され、 アメリカでも1910年頃に懸賞レースが企画されN.Yの森村商会がその話題性を背景に ニュース記事などの写真をもとにデザインさせたのは１９１０年ごろ以降で あったと思われる。 ちなみに現存しているオールドノリタケものこれらのBackStampはJVPのNo.47 所謂 M in WreathのNipponである。 
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