去年デビッドさんからプレゼンテーションの依頼を受けた時、言葉の問題でお断りしようと思っていたら、ただコレクションのスライドを披露するだけで十分と聞き、安請け合いしてしまった。あとの祭りである。確かにコレクションの画像や作品そのものが多くを語りかけ、その一つ一つの解説は必要ないかもしれないが、一時間終始無言というサイレントムービーで済ますわけにはいかない。スライドを回すだけでは、ものの10分と持たない。通訳なしでアメリカ人相手に一時間もの講演を行なうほどの英語力は小生にはない。そこで、『The
Fascinating World of Noritake in Japan』と題して内容を3部構成にし、PartTはニッポン
, PartU はアートデコ, そして、PartVはジュールでの講演会の模様と日本のアンティークフェアーや日本でノリタケを扱うアンティークショップの紹介という内容に変更した。そしてスライドではなくプロジェクターを使い、画像も多用し、レイアウトや構成を充実させて文字にも動きを加えた。イントロダクションを予め英文で画像に流し、拙い下手な英語で各セクションごとの解説を加えていくという手法で何とか1時間を切り抜けた。
PartT、 PartUは2004年に門司の赤レンガガラス美術館で催された『華麗なるオールドノリタケの世界展』の出展作品の主なものに、私のその後のコレクションの一部を加えた作品を披露。詳しくはhttp://www.old-noritake.sakura.ne.jp/plaza/news/news1.html そして、Part V は3つのセクションに分かれており、まず最初は名古屋のカフェレストランの『ジュール』で行なわれたオールドノリタケの講演会、第1回〜第3回の模様をお伝えした。詳しくはhttp://www.old-noritake.sakura.ne.jp/plaza/topics/index11.html
次のセクションでは我が家で今までオールドノリタケのベースに花を生けた画像を紹介。
さて、次は木村氏の番である。彼の演題は『Classification and Domestic Use
of Old Noritake オールドノリタケの分類と国内向け製品』。国内向け製品については、木村さんのオハコであるが、これを英語で解説するとなると並大抵のことではない。英文のレジュメを作成するだけでも大変である。この10月にジュールで講演を行なう水弘氏が適時,同時通訳しながら進められていった。特にオールドノリタケの技法別分類区分と裏印別分類区分には非常に興味がそそられる。会場のコレクターからも次々と質問が出て大変有意義な研修会となった。
さて、昼食を済ませた後、午後からいよいよ、今回のコンベンションのハイライトであるMr.&
Ms. Harmeling(サヨさん)の凄まじいまでのノリタケ・コレクション拝見である。
16日のデビットさん宅のときと同様、第一陣のGreen Luster Group と第2陣のBlue luster groupに分かれ、それぞれ決められたドライバーの車に分乗し、時間差でのお宅訪問である。何しろ、100名近いコレクターが一度に殺到するため、このように事前に配慮されている。